東京学芸大学アメリカンフットボール部SNAILSの公式BLOGです。
太宰治が苦手だ。
なぜだろうか。
なんと、三島由紀夫も太宰が嫌いだそうで。
私もそこまで来たか。
冗談はさておきLB 佐藤悠(2年)だ。
太宰は生活も作品もデカダンスである。
ここに何があるのか。
太宰は良家の出が故に、作家という身分との差で苦しむ。
さらには尊敬する芥川の名を冠する賞をもらい損ねる。
川端康成に必死の手紙を出したのにも関わらず。
そうして退廃的な生活になっていった。
人間味があり過ぎる。
そのくせ自分を落としていくわりに、暮らして行けなくなると、仕送りに期待するなんて結局金持ちの思考では無いか。
そのことに自身が気づかないはずがない。
そうしてまた落ちていく。
堂々巡りだ。
そこで、芥川の自殺に感化されたのもあってか、心中を図り始める。
全く異常である。
しかし、なぜだろう、その気持ちに共感できてしまうのだ。
これが太宰が好きになれない理由だと思う。
太宰の行動がなぜか理解できてしまう。
それ故に太宰のような心理を自分も持っているのだと気付かされる。
いや、私だけではない。
スケールは変わるが、大学生になってタバコを吸い始めるのを見たことが無いだろうか。これを見ると彼らにとって手軽な退廃なのだろう。
おそらく誰でも心の内に退廃が潜んでいる。
それが屈折していき醜悪なものとして表に出てくる。
それを嫌えば、退廃の香りがする太宰の作品からは顔を背けたくなるものだ。
だから私も距離をとり、嫌いであろうとするのだろう。
三島が言うには似ているものは嫌うのは当然とのことだが、言いたいことは近いのでは無いだろうか。
人の普遍的な心理を書き暴いた。
痛烈な皮肉も光る。
道理で今まで読まれるわけだ。
おすすめは晩年に収録された猿ヶ島です。青空文庫で読める短編なので暇な時に是非。
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