『彼を知り己を知れば、百戦して危うからず』
誰もが良く知るこの言葉は、フットボールにおけるチームの在り方を、進むべき道を端的に表しているものとして、常に私の心の中にあり続ける金言です。
他のスポーツにも対戦相手の戦術を分析する「スカウティング」という概念はありますが、フットボールほどそれを突き詰め、勝敗を左右するものまで昇華させているスポーツは皆無です。
対戦相手の戦力・戦術を、微に入り細を穿って徹底的に分析し、試合の中で実際の戦力差を考慮に入れながら自身の用意した戦術にフィットさせていく。
これがフットボールの醍醐味であり、おそらく全てのフットボールチームが、選手が、スタッフが、多くの時間をかけて準備する「スカウティング」というものです。
『彼を知り』を実践すると同時に、『己を知れば』にも注力する必要があります。
これを実践出来ているチームは間違いなく大成します。
つまり、大成していない多くのフットボールチームは、ここをおざなりにしてしまい、対戦相手の「スカウティング」に没頭するあまり自身の戦力と戦術に疎い事が多いのです。
SNAILSも御多分に洩れず、自身の分析に甘いところを残すチームです。
そもそも「人」というものは自分の功績や能力を甘く見積もりがちなもので、これを打開するには「組織」としてしっかりとした判断基準、規律を持たねばなりません。
この2週間、とにかくここを突き詰めてきたつもりです。
自身に厳し過ぎるほどの眼を持てれば、必然的に対戦相手との戦力予測は現実味を帯び、事に際して慌てず動じず、ようやく地に足をつけた闘いが可能になります。
それら全てを踏まえた上で、成蹊大学戦を目前に控え、チームには
『イメージを大切にしろ』
と伝えてあります。
前段の「スカウティング」に上乗せし、自分の中で100回でも1000回でも、試合で起こり得るあらゆるパターンを想定し、全てに対応できる準備をしろと。
『勝兵は先ず勝ちて而(しか)る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む』
準備を怠って闘いの中で勝機を見出そうとしても遅い。
簡単に言えば、勝敗は闘う前から決まっているということです。
明日は必勝の構えで臨みます。
関東最強のSNAILS応援団の皆様、どうぞ暖かくしてお越しください。
東京学芸大学アメリカンフットボール部SNAILS
監督 山田 豊
comments
良い話でした。
殴られる前に、痛いと思え。
師の言霊。
強い個、強い組織、求めて止まぬもの。
未来に繋がる戦いに期待しております。